◆ピアノ伴奏をレコーディング 11:30スタート 『花の街』と『月の沙漠』のピアノ伴奏のレコーディングが始まった。 今回、童謡のアレンジをお願いした若松先生。先生は親子2代にわたる作曲家で、日本の童謡界をリードする方。 現在はNHKテレビ「みんなの童謡」等で童謡やなつメロの編曲を担当されている。
西澤監督は、一目見るなり「草刈正雄に似ていて、かっこいいよね」と。その場の雰囲気が和らいだ。 確かに、背も高くてやさしそうな感じも似てらっしゃる。
ピアノ伴奏を担当してくださる渡辺さんは、NHKの歌のお姉さんを務めた経歴をもつ方、合唱の伴奏ということで、歌もうたう渡辺さんが適任だろうと、若松先生が推薦してくださった。 合唱を歌いながら一緒にピアノ伴奏を録音するのを”同録”。別にとっておいてそれをヘッドホンで聴きながら歌をうたうのを”別録”という。
合唱団によって、慣れた方法を選んでもらったところ、25日にレコーディングを行う杉並児童合唱団は”別録”を希望。そのため2曲の伴奏を今日とっておくことになった。
若松先生の指揮にあわせてすんなり始まった演奏は、1回で、OK!.2人の息もぴったり。
「いいですね」「ええ、いいですね」と、クリヤさんと西澤監督は、口をそろえた。「え?もうおしまい?」と、こちらが戸惑うほどの早さで進んでいく。
さすが、第一線で活躍されているプロの方々。
2曲目は『月の沙漠』だが、この曲はテンポが難しい。あまりゆっくりだとリズムがとりにくく歌いにくくなってしまう。
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スポッティングのために・・・
今回若松先生と渡辺さんには、もうひとつのお願いをした。
アニメ映画では、ピアノを弾く場面も、その曲に合わせて鍵盤上の指の動きを正確に描いていく。でないと、指の動きと曲があわなくなって、見ていて違和感を感じてしまう。指揮も同じように、曲に合わせてどこでどんなふうにタクトをふるのか、これらをビデオに撮らせてもらい、後々絵と合わせる。この作業をスポッティングというが、急遽その場でお二人にピアノ演奏と指揮の様子のビデオ撮影をお願いすることになった。 アニメ制作の難しさや大変さをよく理解してくださり、心よく引き受けてくださった。 5曲すべて、録音が終わった後にもう一度、ビデオ撮影用にピアノを弾いて、タクトをふってくださったのだ。
途中、若松先生から「物語では子どもが指揮をすることになっていますが、何拍子前からタクトをふりましょうか?素人は2・3拍前から”せ〜の”って感じでふってしまうんですが、きちんと勉強した人は1拍前からふるんですよ」 監督は、「音楽の先生がちゃんと教えたという設定ですから、1拍前でお願いします」と即答。プロの先生のアドヴァイスがうれしいかぎりでした。
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12:30 ◆森の木合唱団が到着
『赤とんぼ』と『浜辺のうた』のレコーディングが行われた。 すぐに発声練習が始まる。まずは、腰をかがめてスーハースーハーと息をはく。 次は口のあけ方の練習を。「ミーマーミーマー」と何度も大きく口をあけて、最後は「マメミモムモマメミ」とわざと言いにくい言葉を声に出す。
最初は『赤とんぼ』。ある調査によると、この曲は童謡の中で歌詞が口ずさめるナンバーワン。8割の人が口ずさめるという。
皆、何度も練習を重ねてきているので、1回目からレコーディングモードに入っていくが、合唱団の責任者でもある川田先生と井上先生は「みんなカメラが回ると顔がこわばるよ。緊張してるから声が暗いよ。もっと明るく声を前にだして。ほらいつもの感じで」とアドヴァイスしてくださる。録音ルームでは監督以下「うまいな〜」と感心して聞いているが、その傍らでは、川田先生はリズムをとって、もっと高くといわんばかりに手を動かして一緒に口ずさみ見守っている。
何度か歌ううちに、子どもたちの緊張もだんだんに緩んできた。3回目のトライでOK。 若松先生も「声に輝きがでていてとってもよかった」と満足顔だ。
休む間もなく『浜辺のうた』へ。
この曲は子どもにとっては歌うのが難しい歌だという。
叙情的に歌う一方で子どもらしいかわいらしさを追及することになった。
「1小節ごとのブレス(息継ぎ)が早すぎるわよ」と川田先生は録音ルームから直接ダメだしをされて・・・・。
いたたまれずにみんなの前にかけより、自ら歌いお手本をみせてくださった。
─百聞は一見にしかず─
先生の素晴らしい歌声を直接聞いた子どもたちは、次のトライで成功。
録音終了となったのでした。
終了後、若松先生は「みなさんよく訓練されていますね。今日はこちらがとても勉強になりました」と、川田先生にお礼をのべられて。この間、クリヤ氏は映画音楽としての質の高さを追求し、また西澤監督はそれぞれのシーンにあうイメージの歌声かどうかを厳しくチェックしながら、OK出しが決まっていった。
16:00今日のレコーディングが終了。
皆さんお疲れさまでした。
<川田正子先生は、童謡「里の秋」を日本で初めて歌われた方です。> |
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